インドネシアのスラバヤ近郊での漁の様子。 漁師たちは、広大な地域をバイクや自転車で行き来しながら、淡水魚の養殖に励んでいます。暑い昼間を避け、早朝や夕方に働くその姿は、かわたれ時やたそがれ時の美しさを、日々の営みの中で味わっているかのようです。 |
撮影者 今榮博司 |
ネパール ドラカ郡にあるみつまた白皮を生産する標高2000mの作業現場。 冬の寒さの中冷たい水に触れる仕事ですが、農産物を収穫した後に山間部の農家が副収入を得る重要な機会です。ここでは自由に使えるお金が限られている女性作業員が多く働いていますが、彼女達が加工した白皮で作られた1万円札を見せると、笑顔いっぱいで「私たち、本当はお金持ちだね」と言っていました。 |
撮影者 ゴラサイニサンジブ |
ガーナ北部の道端で出会ったバーベキュー 15時を過ぎると田舎道のあちこちに煙を上げた屋台が現れます。屋台にはグリルで焼かれたヤギの脚。注文すると丸いまな板の上でヤギの脚はあっという間に乱切りにされ、赤玉ねぎや「ぺぺ」と呼ばれる香辛料パウダーと一緒に提供されます。何の目印もない屋台ですが、地元では人気店のようで、柔らかさとジューシーさは忘れられない味わいでした。 |
撮影者 佐藤千咲 |
ケニア高地の農村部の風景。 ケニアの国土は起伏に富んでおり、温暖な平野と冷涼な高地が混在しています。高地は降雨量が多い農耕適地で、紅茶やコーヒーのほか、トマト、キャベツ、ナス、ピーマン、タマネギ、ジャガイモ、ケール等の野菜類や、大豆、麦等の豆類、穀物類が生産されています。農村を遠くから眺めると、時にパッチワークのような美しい景色が広がっています。 |
撮影者 加藤満広 |
ベナンの渡し舟。 ベナンでは、人や食料だけではなくバイクなど運べるものは何でも渡し舟で運んでいました。舟にモーターはなく、後ろにいる船頭が長い木の棒をオールがわりに舟を漕ぎ、同船する仲間の指示に従いながら器用に方向転換していきます。橋がない地域の住民にとって、渡し舟はなくてはならない移動手段となっています。 |
撮影者 安彦美佐 |
タンザニアの港町バガモヨの砂浜。 バガモヨは、19世紀に奴隷貿易の港として栄えた街です。この地名は、奴隷船に乗って売られていく人たちが、「バガモヨ(私の心をここに置いていく)」とスワヒリ語で叫んだことが由来と言われています。悲しい歴史がある街ですが、今は穏やかなゆったりとした時間が流れています。 |
撮影者 大野康雄 |
ウガンダ北西部のブドンゴ森林保護区。 マーチソン・フォールズ国立公園の南側に位置するこの森林は、東アフリカ最大のマホガニー林で、高いものは80メートル以上になります。600頭以上のチンパンジーをはじめ9種類の霊長類、24種の小型哺乳類、280種の蝶、465種の樹木や灌木も生息しており、多くの野生生物の宝庫として生物多様性を保つ神秘の森です。 |
撮影者 山下里愛 |
南スーダンの地方都市イエイ近郊の農村の様子。 この辺りはグリーンベルト地帯の農村で、村の人々が共同で14ヘクタールのトウモロコシ畑の除草に出かけるところです。ここは雨量が豊富で土壌もよく農業の高い可能性を持っている場所ですが、独立後に起こった2回の内戦により人々の生計の向上が大きく遅れてしまいました。今後の農業技術の支援が人々の生計向上に大きな役割を果たします。 |
撮影者 芹沢利文 |
マラウイの首都リロングウェ市街のジャカランダの並木道。 よく日本の桜にも例えられますが、マラウイでは毎年9月から11月あたりにかけて、各地で薄紫色のジャカランダの花が一斉に咲く様子を見ることができます。日本のように四季の変化に富んでいない国で長く過ごすと月日の経過にも鈍感になりがちですが、この時期だけは満開の花が散りゆく様に季節の移ろいを感じ、心が和みます。 |
撮影者 園山英毅 |
ウガンダ北部 とある農家で出会った子ヤギ達。 農家のお宅にお邪魔すると、必ずヤギや鶏などがいて、訪れる度に可愛らしい子ヤギやヒヨコに会うことができます。しかし、家畜は大事な現金収入源。子どもの学費や家族の医療費等のために、大きく育てられては現金と交換されていきます。その事実は分かっていても、可愛い姿を見ては心が和みます。 |
撮影者 石川渚 |
エチオピア オロミア州の街角で出会ったコーヒー屋。 注文すると炭火で生豆を炒るところから始まり、伝統的な作法で淹れてくれます。エチオピアには、コーヒーを淹れるという行為に精神的な要素が含まれており、他者への感謝と「おもてなし」の精神を表します。3杯淹れるのが正式で、客側も「美味しいコーヒーでした」とお礼を言うのがしきたりだそうです。ちょうど日本の茶道に似ています。 |
撮影者 山下里愛 |
ケニアのアンボセリ国立公園から臨むキリマンジャロ山。 キリマンジャロ山は、その頂上に戴く雪の量が地球温暖化と共に減少していると言われており、気候変動による影響を示す一つの象徴となっています。キリマンジャロ山を背景にアフリカゾウがサバンナを闊歩するこの光景も、地球温暖化が更に進めば、今とは全然違ったものになるかもしれません。 |
撮影者 今榮博司 |
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